触媒買取ドットコムです!
先月は米ドル/円が140円を大きく上回った月でしたね。(2023年7月時点)
普段経済にあまり関心がない人も少し気になったのではないでしょうか?
さてさて私達の自動車業界もやはり世界経済の動きには影響を受けますが日本を元気にするために頑張っていきます!
当サイトは自動車触媒買取のプロ集団でして、買取に関してはありがたいことに世界経済の影響を受けることなく毎月増えていっております。
それは自動車触媒の中に入っているレアメタルの価格が上がっているからなんです。
自動車触媒は“パラジウム”、“プラチナ”、“ロジウム”で買取価格上昇。
これだけ覚えておいてください!
今回はその中のプラチナとロジウムについて深くふれていこうと思います。パラジウムはまた別の記事でご案内しますので楽しみにしてお楽しみに。
本記事は次に当てはまる方に簡単にまとめた内容になっています。
・プラチナと自動車触媒について
・ロジウムと自動車触媒について
・自動車触媒を高く買い取って欲しい
・触媒の買取ってもらったことはあるがプラチナ、ロジウムのことを知らなかった
そんなこと知ってどうするのって方にも自動車触媒のプロがわかりやすくプラチナとロジウムについて解説していますのでぜひ読んでみて下さい。
プラチナと触媒について なぜ車に使われるのか?
プラチナは主にディーゼルエンジンとガソリンエンジンが排出する有害物質を軽減する浄化触
媒装置に使われています。
プラチナは触媒効果が高く、耐久性も高い性質をもっています。
自動車触媒にはパラジウム、プラチナ、ロジウムが使われますが、割合としてはパラジウムが多くなっています。
パラジウムに比べプラチナは3分の1となっていますが、様々なことからこのようなバランスになっています。
触媒におけるプラチナとパラジウム
もともとはパラジウムに比べ、プラチナ価格はとても高価なものでした。
しかし、触媒効果はプラチナのほうが高く、ディーゼル車の触媒としてはプラチナでないと効果がなかったため、ディーゼル車は高価なプラチナを使っていたのです。
ただ、ガソリン車は安いパラジウムでも十分に触媒効果があったため、パラジウムを使ったものが主流となりました。
さらにガソリン車の数は時代とともに増えていき、ディーゼル車よりもガソリン車の数のほうが数は圧倒的に多いため、パラジウムの割合は大きく増えていきました。
そして気が付くと、パラジウムの需要がどんどん増えていき、いつのまにかプラチナよりもパラジウムのほうが高価なものになってしまったのです。
今後、再びプラチナ価格がパラジウムを上回るかどうかは、自動車触媒を取り扱う当社としてはとても気になるところです。
プラチナ価格の相場と推移
(引用元:https://ecodb.net/commodity/platinum.html)
プラチナ価格はここ数年で緩やかな下落傾向となっています。一番の原因は欧州のディーゼル自動車の販売台数が減少したことです。
自動車販売が減るとディーゼル触媒の数も減ることにつながるので、価格相場も下落することになるのです。
一方で世界的な環境問題への対策としてEV車への需要が高まると状況は変わってくるかもしれません。
EV車はプラチナを多く使用することから、プラチナ価格は徐々に上がってくることも見込めるでしょう。
そうはいっても、全体的にみるとプラチナ価格が低い水準であることには変わりありません。
金とプラチナどっちが高価
プラチナと金は、プラチナのほうが金にくらべ希少性が高いです。
年間の産出量をみると明らかにプラチナのほうが少ないのが分かります。
(年間産出量:プラチナ 200t、金 4,000t)
プラチナは世界でも限られた場所でしか取ることができませんしね。
プラチナ価格と金価格の逆転
2015年あたりから、プラチナと金の価格が逆転しました。
それはなぜかと言うと主な用途の違いにあります。
プラチナは工業用製品に多く使われており、金は宝飾品としての割合が多くなっています。
その中でもプラチナは自動車産業に使われることが多いため、不況等で自動車販売数が減るとプラチナ価格は下がってしまうことがあります。
反対に金は用途が宝飾品であるため、景気に影響を受けにくく安定した値動きになるため、価格変動が少なく安定しています
ロジウムと触媒について 特徴と価格
ロジウム触媒は水素化活性が高いのが特徴です。
酸化触媒である自動車触媒にもプラチナとの組み合わせで使われており、はじめはプラチナ‐ロジウム触媒として普及されていた。
現在はさらにパラジウムを組み合わせた三元触媒が主流になっています。
ロジウム触媒の“ロジウム”とは?
ロジウムは自動車触媒に含まれている成分です。主な役割は酸性雨の原因となる窒素酸化物を除去してくれることにあります。
窒素酸化物を窒素にすると覚えておきましょう!
その他、製品のメッキ加工にもロジウムは使われています。自動車のパーツにもよく使われていますよね。
ロジウム価格の相場と推移
(引用元:https://jp.tradingeconomics.com/commodity/rhodium)
ロジウム価格は2019年以降から急騰しています。
主な理由は南アフリカの供給不足です。
世界で生産されているロジウムのほとんどは南アフリカでとれたものですが、新型コロナの変異種の流行がとても影響しているみたいです。
コロナが発生して以降、当面はロジウムの価格高騰は続いていきそうです。
プラチナとロジウムの埋蔵量
とても貴重なプラチナですが、埋蔵量は世界でわずか1万6千トン程度となっています。
推定される埋蔵量が少ない中で、既に5分の1を採掘しているとされているため、今後はより採掘が難しくなっていくとされているんです。
そして産出量としては、なんと4分の3を南アフリカで占めているのですごい偏りが生じています。簡単にいうとアフリカで何か問題が起きたら影響があるってことです。
また、ロジウムに関してはプラチナよりも更に採れる割合は少なくなってきます。
したがって、現状の埋蔵量に関してはそれほど多くは見込まれていないといったことになります。
プラチナ、ロジウム 世界の需要 自動車触媒版
とても貴重な資源であるだけに、プラチナもロジウムも世界の需要に対して供給が不足している状況が続いています。
ここ数年はコロナウイルスの影響もあって、経済に大きなダメージを受けたことから全体的に需要も供給も落ち込んだ時期もありました。
自動車産業においても、新車販売台数が減ったりと業界でみればマイナスな要因はたくさんありました。
それに伴い自動車触媒に使われる、プラチナとロジウムも需要が減ることにはなりました。
しかし、自動車以外の分野での回復が早かったりと、市場全体でみるとそこまで大きく減ることはなくかったみたいです。
世界全体でのプラチナ需要 自動車触媒版
プラチナ国別需要(単位:トン) |
欧州 :29.7 日本 : 8.8 北米 : 7.5 中国 : 5.9 その他:17.2 |
自動車触媒でみると欧州の割合が圧倒的に多いですね。
コロナウイルスの影響で欧州の小型車生産台数は前年から約20%減ったこともあって、需要は大幅に減ることになったものの欧州が占める割合は変わらず多かったです。
その他にもディーゼル車の生産台数が減ったことや、プラチナに替わる新しい技術が開発されるなども影響があったみたいですね。
今後はEV車でのプラチナ需要の増加や、価格が上昇しているパラジウムの替わりでプラチナへの切り替えとイベントは盛りだくさんです。
しかしながら、現状ではプラチナ需要の増加に大きな影響を与えるまでは起きていません。
世界全体でのロジウム需要 自動車触媒版
ロジウム国別需要(単位:トン) |
欧州 :約 4.6 日本 :約 3.1 北米 :約 4.8 中国 :約 11.2 その他:約 5.0 |
自動車分野でのロジウム需要は排気ガスの規制によって大きく決まってきます。
そもそもロジウムの浄化性能はとてつもなく優れているため、ロジウムの存在は欠かすことができないんです。
特に欧州ではここ数年間でガソリン車のロジウム使用量は急増しています。
欧州だけでなく中国でもガソリン車向けのパラジウムとロジウムの使用量が大幅に増加しています。
ここ数年でみると使用量の増加は大きくあったものの、やはりコロナウイルス化での自動車販売台数が減った影響をうけて全体的にはわずかに減ったというところです。
自動車業界からみるプラチナ、ロジウム 今後の需要と供給
他の記事でもふれましたが、アメリカなどの主要国でガソリンやディーゼルの新車販売禁止がとり決められたニュースは記憶に新しいと思います。
“知らないと損する!自動車触媒に含まれるレアメタル 世界の産出国と日本での価値”
そうなると替わりとなるのが電気自動車や燃料電池自動車になってきます。
なかでも燃料電池自動車は、プラチナの使用量がガソリン、ディーゼル車の10倍ほど使われるので、そうなれば需要が高まる可能性は高くなりそうですね。
ただし、プラチナを使わない技術が発明されたり、そもそもプラチナを使うことにコストが掛かりすぎるとなると、一気に状況は変わってくるでしょう。
触媒がもたらすプラチナの需要と供給について
これも他の記事でふれましたが、パラジウム価格が大幅に上昇したことでコストの安いプラチナを自動車触媒に使われる動きがでています。
短期的にはプラチナ触媒の数が増える可能性が予測されているので、需要は年を増すごとに増えていくことになるかもしれません。
反対に供給はどうなるかというと、、、
鉱山での供給レベルがコロナ禍からの影響で落ちている現状がありますので、全盛期までの回復に時間がかかることが予想されています。
もし、毎年需要が増えることになれば、供給が追いつかなくなるため、早ければ今年(2023年)あたりから供給が足りなくなってくる可能性もでています。
プラチナ不足が発生してくると、価格にも何かしらの影響がでてくることも十分に考えられますね。
南アフリカに依存するロジウムの需要と供給について
ロジウムに関しては既に供給不足が起きています
ロジウム自体が南アフリカへの依存度がとても高く、南アフリカに問題があるととたんに影響がでてしまいます。
今回の問題はコロナ感染であるため、感染がおさまるまではこの供給不足は続いていきそうですね。
需要に関しては、中国での需要が継続して高い状況が続くでしょう。
中国では環境規制にメスが入りつつも、見直しまでにはどうしても時間がかかるため、ガソリン車の生産をすぐに減らすことはできそうにありません。
中国は人口が多いので需要への影響力もやはり大きいですね。
自動車触媒は買取価格が上がってます
実は現在進行系で触媒の買取価格は上がっています。
それはなぜかと言いますと、つまりはレアメタル価格の上昇です。
そしてもともと世界的に少ないものが、世界情勢によって掘り出される量が減ってしまっているのが現在なので、本当にものが足りてないんです。
また、需要に対してウクライナ戦争やコロナと言った様々なマイナス要因が続いていくと、更に価格は上がる可能性もあるかも知れません。
触媒買取ドットコムでは、引き続き他社よりも高い価格で買取を行っていこうと思います。
触媒といえば触媒買取ドットコムということで、買取の相談はいつでもお問い合わせいただけたらと思います。
まとめ
・プラチナ価格は今後上がる可能性も十分ある。
・ロジウムは既に足りていないため価格の高い状態が今後も続く。
・当面は自動車触媒の需要は衰えない
・プラチナ、ロジウムの価格上昇に伴い触媒価格は高値をキープ
今回はレアメタルの中でも、プラチナとロジウムに絞った内容でしたが新しい発見はあったでしょうか?
どちらの資源も自動車触媒と深い関わりがあり、世界だけでなく日本にとって欠かせないものであることは間違いありません。
当サイトは岡山初の触媒買取専門店であり、触媒の買取に関する発信をこれからも続けていきます!
引き続きよろしくお願いします!